働き方改革が声高に叫ばれるようになり、
やむにやまれぬ事情でも、
残業をお願いすると「ブラック」と言われてしまう
風潮が広がって、
経営者や管理職の負担が集中していると、
よく耳にするようになりました。
その内容そのものが、
日経新聞の朝刊トップ記事に出ています。
「「違反」残業なお300万人 月80時間超
人手不足、管理職の負担増」
記事には、
残業に罰則が導入されてからも、
月80時間超の長時間残業をする人は減っていない
と書かれています。
やはりそうなのですね。
社員の働く時間が減って、仕事量は変わらないなら、
誰かにしわ寄せがいくことくらい、
容易に想像できるでしょう。
もちろん、
長時間労働で身体を壊したり命を絶ったりするのは
なんとしても避けてほしいと心から願います。
だからといって、
「残業=悪」と騒ぎ立てるのは、違和感があります。
だらだら長時間職場にいる必要はありませんし、
無意味な書類作成や作業は、見直せばいいでしょう。
効果もでやすく、会社も社員も幸せになります。
でも、ものをつくるにもサービスを提供するにも
一定の人数や時間が必要で、
省略できないことがたくさんあります。
急な欠員が出ると、
誰かが代わりに入らなければ、仕事が回りません。
部下にシフト外の勤務や残業を頼めないとすれば、
経営者、店長、管理職、正社員など特定の方たちが、
対応せざるをえなくなります。
特定の方に、身体にも心にも大きく負担がかかり、
倒れるギリギリまでがんばる人が増えているのです。
本来の働き方改革の目的は、
そういう人を減らすことではなかったのでしょうか。
経営者や管理職も同じ人間です。
上司vs社員という対立構造のまま議論しても、
何も解決しません。
労働者は弱いから守れ、と主張すれば、
今度は、経営者側が弱くなります。
問題は何も解決されず、立場が逆転するだけです。
そんな不毛な争いはやめませんか?
コーチングやファシリテーション、組織開発を
導入する会社は増えていますよね?
こういうときに使いませんか?
経営者も新入社員もパートやアルバイトの方も
みんなで一緒に知恵を出し合って、
お取引先も業界の方も巻き込んで、
すぐに改善できそうにない大きなことは、
じっくり取り組みませんか?
決して、私に頼めばなんとかします、などとは、
口が裂けても言えません。
ただ、利害関係がない第三者の目で見ることで、
業界の中、組織の中では見えないことに気づき、
一緒に考えることはできます。
もしお役に立つようなら、一緒に考えましょう。