ひとのわにっきBlog

経営者こそ弱音を吐いてください

経営相談窓口で経営者さんのお話をうかがいました。

今後に向けた前向きな取り組みへのご相談ですが、
その動機やきっかけとして、
現状の新型ウイルスの影響について触れることになり、
苦しい胸の内をお聴きすることになります。

日ごろ、社員さんの前では明るく振舞って、
苦しい中でも社員さんのお給料を精いっぱい確保し、
不安を与えないように努めて明るく振舞いつつ、
内心では、当面の資金繰りと今後の売上や利益確保に
大きな不安を抱える経営者さんの心の中は、
限界を超えそうなくらい張りつめています。

事業計画書の作成をお手伝いすることも
中小企業診断士の私にとって大事なお仕事ですが、
それ以上に、コーチとしてというより、人として、
第三者だからこそ話せることを吐き出していただいて、
少しでも心を軽くして帰っていただきたいなぁと
心から願います。

今の状況で、経営者が事業資金を確保するために
数々の施策を頼りになりふり構わず走り回るのは、
全然恥ずかしいことではありません。
会社と社員を守るための、立派な経営者の行動です。

経営者にとって、会社、社員、事業は命です。
命を守ることよりも大切なことなんてありますか?

お会いした経営者さんが、
涙を流して会社や社員さんへの思いを語られた後、
「心のケアまでしてもらってありがとう」と
すっきりしたお顔で帰っていかれました。

心のケア……
それを意識して聴いていたわけではないのですが、
コーチングやカウンセリングを学んできたので
そう受けとっていただけたことがうれしく、
私も元気をいただきました。

平常時も、1人で悩まずに話しに来てくださいと
いつもお伝えするのですが、
こんなときだからこそ、声を大にして言いたいです。

状況は変わらなくても、吐き出すだけで楽になります。
心に余裕が生まれたら、元気も知恵も出てきます。

名目は、経営相談、コーチング、カウンセリング、
何でもかまいません。
私もいつでもお話をお聴きして受け止めますし、
話を聴いてくれる方がいれば、ぜひ頼って下さい。