ひとのわにっきBlog

カテゴリー:コーチング

コーチング資格PCCの5回めの更新

2006年に取得した
国際コーチ連盟認定プロフェッショナル・コーチ
(PCC)の更新申請が承認されました。

3年ごと、5回めの更新ですが、
この1年は、私の仕事が過去最大にコーチングに
シフトしていることもあって、
これまでの更新以上に感慨深いです。

クライアントのみなさま、
クライアントさんを紹介してくださるみなさまに
改めて感謝を申し上げます。

ロゴや証明書のデザインも変わったせいか、
気持ちも新たに、引き締まります。
引き続き、クライアントさんの人生やお仕事を
全力で応援します。

密で距離が近いのは

「密」「距離が近い」ということばは
この1-2年は避けるべき状態を表していますが、
本来は、ステキな関係性を表す表現ですよね?

先日、大手企業の部長さまとのコーチングで、
来期のビジョンや方針をテーマにセッションを
していたときに、
数年前の新任部長研修で書かれたシートを
久しぶりに見つけたとおっしゃって、

・メンバーと密にコミュニケーションをとる
・距離が近いと思ってもらえる上司になる
と書いていたと教えてくださいました。

とても温かいお人柄の部長さんで、
「目標を達成されていますね」とお伝えすると、
「今はこういう表現できないですよね~」と
しみじみおっしゃるので、せつなくなりました。

本来、密な関係、距離が近いというのは
理想的な上司像であることは変わりありませんが、
表面的な単語、ことばの使い方としては、
この1-2年ですっかり意味づけが変わっていることに
私も気づかされて愕然としました。

コーチングセッションではその驚きを共有したあと、
気持ちを切り替えて、
・部として何を成し遂げるのか
・テレワークで直接会えなくてもどんな部にしたいのか
・部として何を大事にしたいのか
などなど、たっぷり語っていただきました。

ことばの選び方も繊細なステキな部長さん、
ますます応援したくなっています。

TV画面に「ほめてください」と叫ぶ

「できていたら黙っています。ほめませんので。」

ANAから高級ホテルに出向した女性の密着取材で、
上司のセリフに愕然としました。
テーブルセッティングを厳しく注意した後に
おっしゃったことばです。

ガイアの夜明け
「ANA 大逆風に立ち向かう
 ~再生に向けた218日の記録~」を
見逃し配信で観ました。

巨額の赤字に転落したANAで、
出向を決めた社員さんたちが
「人件費削減で会社への貢献」と
痛々しいほどに努めて前向きに語る姿に
胸を打たれます。
冒頭の場面もその中の1つです。

上司のみなさん、部下をほめてください!

決して、べた褒めする必要はないのです。

できていることは「できている」「それでOK」と
ただ事実をそのまま伝えてください。

番組に登場された女性社員は、
お客さまをおもてなしする高級な接客は同じでも、
エレベータに乗るお客さまを見送った後、
重い荷物を抱えて階段を駆け上がったり、
観光地の質問に答えるために休日も街を歩いたり、
慣れないお仕事でがんばられています。

会社の業績不振で傷つかれたでしょうし、
初めてのこと続きで自信もなくされたでしょうし、
できているところをできていると言われたら
それだけで勇気づけられ、苦労が報われます。

ただ「これでOK」「できるようになった」と
事実をそのまま伝えるだけで、
部下は「ぼめられた」と感じて、
もっとがんばろう、工夫しようと
モチベーションは格段に上がります。
上司への信頼も上がります。

会社にとってもチームにとっても
何一つデメリットはないはずです。

コーチングや1on1の研修や個別セッションで
スキルやテクニックだけでなく、
こういうことを伝えていきたいと
改めて強く感じました。

生徒のやる気を引き出すことばを一緒に考える

部活動を担当する教員向けの体罰防止を目的とした、
「やる気を引き出す声かけ」研修を担当しました。

重いテーマですが、
うれしいことばをかけてもらうと元気が出ることを
先生方ご自身に体験していただいて、
「生徒たちを元気にする声かけをしよう!」と
思って帰っていただきたかったので、

先生方どうしで意見交換をしていただいたり、
かけてほしいことばをたくさん挙げていただきました。

時節柄、大人数での長時間ワークを避けるため、
3人組で話していただきましたが、
どのグループも和気あいあいと、
相手が生徒だからこそのイマドキの表現など
愛情たっぷりのことばがたくさん出てきました。

その様子を見ていた事務局の先生方が
日ごろは厳しいことばが先行しやすい先生も
積極的にアイデアを出していらっしゃったことを
喜んでいただけて、私もとてもうれしかったです。

菊池雄星選手を育てた花巻東高校の佐々木洋監督が
準々決勝で8回が終わって2点差で負けているときに、
「まだ2点差しかないぞ」
「5点差じゃない、まだ2点差なんだぞ」
とおっしゃったという記事を、
研修テキストの提出ギリギリに偶然見つけて、
一部抜粋して、ある先生に朗読していただきました。
 https://www.chichi.co.jp/web/20181019kokubun/

さすが先生、初見なのにとってもお上手で、
読んでいただいてよかった~と感激しました。

一緒につくる研修、やっぱり大好きです。

偶然出会った書籍をお仕事の準備に活かす

コーチングや研修のお仕事で、
どうすれば相手のお役に立てるのか考え抜いていると、
必要な情報が偶然目に留まることがあります。

私はスポーツにはほとんど興味がありませんが、
最近立て続けに、サッカーの人材育成の本を読みました。

どちらも、ネットで偶然に見つけた本で、
「教えないスキル」のほうは、
副題の「ビジャレアル」というカタカナ用語が
スペインのサッカーチーム名であることも知らずに
手に取ったというのが、正直なところです。

これらの本が私のお仕事にどう関係するかというと、
1つは、コーチングです。

エグゼクティブコーチングのクライアントさんが、
ご自身の課題や職場の状況を話されるときに
よく「サッカーで言うと」とおっしゃるので、
私からも共通の話題や例えが出せると、
コーチングが深まるかなぁと思ったのです。
このクライアントさんには、マネジメントの参考に
この2冊をおすすめしようと思います。

もう1つは、研修です。

ある教育委員会の部活動指導の先生方への研修で
コーチングを応用した指導法をお伝えする参考に、
スポーツの世界での指導の実例やことばを引用して
少しでも関心を高めてもらう題材を探していました。

そうやって本を読み進めているときに、
さらにもう1つ、シンクロニシティが起こりました。

最近人事職に異動された長いおつきあいの友人が
Facebookで、伝え方の参考として、
ビジャレアルの久保建英選手のインタビュー動画を
紹介されていたのです。
どの質問にも短いことばできっぱりと即答されていて、
揺らぎのないまっすぐな目線で語られていて、
引きつけられます。

何か目に見えない力に助けられているようで、
あらゆるものに感謝したい気持ちです。

「グラフィックファシリテーションの教科書」

グラフィックファシリテーションって、
聞いたことがありますか?
見たことがありますか?

以前、NHKの「週刊ニュース深読み」でも
絵を描いていた、尊敬する友人の山田夏子さんが
「グラフィックファシリテーションの教科書」を
出版されました。

 「グラフィックファシリテーションの教科書」
  山田夏子 かんき出版

山田夏子さん(なっちゃん)と私は、
10年以上前にリーダーシップの学びをご一緒した
お仲間です。
私は当時からなっちゃんの絵が大好きで、
目の前で描かれるプロセスを観ているのが大好きで、
絵本のようなこの本をめくっていくのが楽しくて、
わくわく感がとまりません。

3年前になっちゃんの講座を受けたとき、
議題や発言をイラストを使って記録していく
グラフィックファシリテーションは目的が違い、
「絵がファシリテーションをするんです」
「絵が状況を明らかにするんです」という
なっちゃんのことばが印象に残っています。

話し合いが停滞しても、
反発や対立が起こっても、
愚痴や不満が炸裂しても、
その雰囲気をそのまま描くことによって、
絵を見た参加者たちが、
その場で起こっていることに気づいていきます。

国や会社が難しい議論をするときこそ、
なっちゃんのあたたかい人柄がそのままあらわれて
場のエネルギーをそのまま受け取って描いてくれる
グラフィックファシリテーションを入れてくれたら
お互いに尊重しあいながら納得できる話し合いが
できるのでは?と思います。

ビジネスの世界にどっぷりつかっている人たちに
この本を手に取ってほしいです。

「ブライス家の人々」でコーチの覚悟を問われる

Points of You🄬の先輩トレーナーの紹介で、
「ブライス家の人々」を読んで、
コーチとしての覚悟を問われたような感覚を
おぼえました。

家族療法の詳細なプロセスを読み進めながら
・IP(問題と思われている特定の人)ではなく
 家族全体をシステムとしてとらえること

・カウンセラー2人も1つのシステムとして
 家族システムに関わること

・ことばにならない場の感情を読み取ること
 それをことばにして反映すること

・何が起こっても、場のプロセスを信じること

・カウンセラー側の意見が食い違うときは、
 話し合うプロセスもオープンに見せること

・深刻になりすぎず、ユーモアを忘れないこと

などなど、

私が、組織やチーム、家族などの関係性を扱う
システムコーチング(ORSC:Organization &
Relationship Systems Coaching)や
ブリーフセラピーで学んできた大切なポイントが
ありありとよみがえります。

ライブセッションに立ち会っているような臨場感で、
ここまで覚悟をもって現場に立てますか?と
重い問いを突きつけられたようで、
私ならここでどう対応するかなぁと、
真剣に読み進めました。

手元に置いておきたい1冊なのに絶版で、
Amazonでも中古品が高額で取引されていて
新品が手に入らないのが残念です。
復刻版が出てほしいです。

日経新聞夕刊にコーチングの記事

日経新聞夕刊に
コーチングで自分に「気づき」 というタイトルで
コーチングが大きく掲載されています。

ビジネスマンだけでなく、
学生さんや主婦層にも広がっているという記事です。

  有料会員向けリンクですが、記事は「こちら

私はビジネス系が中心ですが、
学生さんから体験コーチングのお申込みがあったり、
育休中や時短勤務中のクライアントさんが増えたり、
企業契約で新入社員さんや若手社員さんを対象に
コーチングを担当したりする機会が増えています。

世代や環境が異なる方々のお話に耳を傾けることは
コーチの私にとっても刺激的で、
視点や発想が広がる機会をいただいています。

自分のこれからの生き方や働き方を考えたいときに、
コーチングが選択肢に入るようになってきたのかと、
コーチングの比較的初期から仕事にしている私には
とても感慨深いです。

コーチングを卒業された方との対話

私のコーチングを数年前に受けてくださっていた
クライアントさんから、
「久しぶりにお話ししたい。
 福住さんのことも聞いてみたい。」と
メッセージをいただき、Zoomをつなぎました。

卒業されたクライアントさんの近況を聴けることや、
ちょっと話したいと思ったときに私を思い出して
ご連絡をいただくことは、
コーチの私にとって、大きな喜びを感じます。

わくわくしながらお約束した時間を待って、
彼女の近況やこれからの夢をお聴きしたり、
私のエピソードなどもご紹介しました。

コーチングセッションでは、
いただいた時間はクライアントさんの時間なので、
コーチの私自身のことはほとんど話さないので、
私のことを話すのは少し新鮮さも感じます。

オンライン化が進んで、
職場では雑談が減ったという問題もよく聞きますが、
ふだんなかなか会えない方と気軽にちょっと話せる
という便利な面もありますね。

新入社員研修でグループコーチング

新入社員研修の一環で、
グループコーチングのセッションを提供する機会を
いただきました。

社会人になって約2週間、
ビジネスマナーや社会人の基本を学び、
職場に必要な知識を社内の講師からも学ぶ中で、
これから職場で活躍するにあたっての不安や期待、
生活の環境も変わって感じていることなどなどを
自由に語っていただきました。

素直で柔らかい感性を持つ彼ら彼女たちと接すると、
私の心が洗われて、
「かわいい~~~」ととろけそうになります。
ついコーチの立場を忘れて、
彼らの質問に私が答えたくなるのですが、
かろうじて立場や役割をグッと握りしめて、
同期の仲間からの知恵を引き出し、
エールを贈り合う場をつくることに努めました。

貴重な新人研修の期間に、
このような時間を設けてくださる企業さまも
すばらしい会社だと思います。

他にも、こういう動きが広がればいいな。